当会では、獅子は正義の象徴である。太平を謳歌するがごとく勇姿の舞を披露する。その最中、随所にアクロバティックな演技を加えながら、やがて、五段重ねの碁盤上へ・・・。緊張感と集中力を一手に集め、その碁盤上での逆立ちは圧巻である。
獅子が遊興に疲れ眠りに入ったところに、土蜘蛛の精が忍び寄る。当会では土蜘蛛は邪悪の象徴と位置づけている。獅子はその毒気に苦しみ、また、千筋の蜘蛛の糸に絡まりながら苦しみ惑う。やがて、生気を取り戻し勧善懲悪の教え通り獅子が勝利し勝どきを上げる。当会の土蜘蛛は壬生狂言からのもので、仮面を付けていることが他講中との違いである。
獅子と土蜘蛛